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後継会長人事に「介入」 密室批判を危惧―菅政権 - 時事通信ニュース

2021年02月13日07時23分

東京五輪・パラリンピック組織委の理事、評議員らの合同懇談会で、辞任を表明する森喜朗会長=12日午後、東京都中央区(代表撮影)

東京五輪・パラリンピック組織委の理事、評議員らの合同懇談会で、辞任を表明する森喜朗会長=12日午後、東京都中央区(代表撮影)

 辞意表明した東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の後継人事に、首相官邸が待ったをかけた。森氏が日本サッカー協会元会長の川淵三郎氏を指名し、川淵氏も一時受諾したが、「密室」批判を危惧した菅義偉首相が難色を示したためだ。背景には、政権運営を左右しかねない五輪開催をめぐり「もう失敗できない」(首相周辺)との危機感がある。

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 「川淵さんでは駄目だ。若い人か女性がいい」。複数の関係者によると、川淵氏が会長を引き受ける流れだと報告を受けた11日、首相はこう明言したという。辞任する森氏の後継指名に対する「介入」宣言だった。
 五輪に携わる政府・自民党の関係者は、川淵氏の名前が浮上した直後から、組織委の幹部らと連絡を取り合って巻き返しを図った。水面下では、12日に開かれた組織委の「合同懇談会」で森氏が川淵氏後継に言及した場合の対処法も検討していたようだ。
 政府が選択肢として排除していない無観客開催に川淵氏が異論を唱えていたことも懸念材料だった。自民党関係者は「彼は観客を入れての五輪に一家言ある人。政府としては川淵さんではまずい」と語った。
 政府・自民党は森氏の進退について、政権が火の粉を浴びる事態を避ける思惑から、一貫して「組織委の判断」との立場を取り続けた。かつて森氏が率いた現在の細田派は党内最大勢力で安倍晋三前首相の出身派閥。安倍氏から政権を継承した菅首相には口を挟みづらい事情もあった。
 秋までに行われる衆院選を控え、菅内閣にとって、五輪は数少ない政権浮揚策。だが、新型コロナウイルスの感染拡大で、各種世論調査では今夏の五輪開催を支持しない人が過半数を占める。首相周辺は「川淵さんでは密室政治と言われる。これ以上、五輪で失敗するわけにはいかない」と漏らした。
 後任には、橋本聖子五輪担当相を推す声もある。自民党幹部は「いい人選だ。五輪に何度も出場し、知名度があり女性だ」と強調した。だが、同党中堅は「今度は『政治介入』と非難され、これまでの答弁との整合性を問われる」と頭を抱えた。

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