沖縄県勢に6年ぶりの春がやってきた。第93回選抜高校野球大会(3月19~31日、兵庫県・甲子園)の選考委員会が29日に行われ、具志川商が21世紀枠で出場することが決まった。春、夏通じて同校初の甲子園出場となる。
県勢の選抜出場は2015年の糸満以来6年ぶり。21世紀枠での出場は、制度が導入された01年にベスト4進出の「旋風」を起こした宜野座以来20年ぶり。
冷静にチームを率いる粟國陸斗主将は初の甲子園に向け「いつも支えてくれる保護者や応援してくれる地域の人のためにも、全力で頑張りたい」と意気込む。
部員は選手29人とマネジャー4人で、ほとんどがうるま市出身だ。喜舎場正太監督らチーム指導者は同校の卒業生で構成されている。
2019年の県新人中央大会で準優勝、昨年の県秋季大会では準決勝で興南との接戦を3-2で制して決勝に進出し、決勝は沖縄尚学に敗れたが準優勝の成績を収めた。
盗塁やヒットエンドランなど機動力を生かした果敢な攻撃が特徴で、その実力は九州大会での東海大熊本星翔との初戦でも発揮され、1勝を挙げて8強入りした。
21世紀枠は、甲子園への出場機会を広げるため01年の第73回大会から導入された。県勢では01年に宜野座が安積(福島)とともに選ばれると4強入りし、鮮烈な印象を残した。
16年の第88回には八重山が、20年の第92回は本部が九州地区候補まで残ったが出場はかなわず、宜野座以降県勢の21世紀枠での出場はなかった。21世紀枠は例年、全国9地区から3校が選出されるが、今年はコロナ禍で中止となった神宮大会の1枠が増設され計4校が選出された。
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