マジョルカの日本代表MF久保建英(20)は保有元であるレアル・マドリードとのホーム戦に先発し、後半33分までプレーした。

この日はチーム戦術上の都合で、主戦場である右サイドではなく左サイドに入った。Rマドリードからの期限付き移籍でスペイン3シーズン目を迎えており、直接のアピールの場にもなる1戦。本職でないポジションながら気を吐いた。前半18分にはペナルティーエリア手前で潰されFKを獲得。ボールの近くに立ってショートパスを受け左足ダイレクトでシュートを狙ったが、ミートしきれず右へそれた。

押される展開の中、ワンタッチパスやプレスをいなすみのこなしでマジョルカの攻撃の起点に。一方でこの試合にかける思いがにじみ、ドリブルでは珍しくタッチが大きくなるシーンもあった。後半6分には自陣でこぼれ球を拾い、加速。対応にきたDFバスケスがたまらず手を使って倒し警告を受けるなど、怖さは見せた。

マジョルカは後半10分に失点。ペナルティーエリア手前でプレスをかけられてボールを奪われ、カウンターでFWビニシウスに決められた。高い集中力を保って試合を進めていたが、痛恨だった。

32分にはPKを与え、これをFWベンゼマに決められて追加点を献上。久保はその後の33分に交代で退いた。消耗が見えたチームは36分にもベンゼマにヘディング弾を決められ突き放された。いつも以上に気持ちが前面に出た20歳は狭い局面の打開や惜しいアーリークロスといった見せ場は作った。